語るぬりかべ

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ぬりかべ体躯のアラサーが、美容と日々の暮らしに奮闘しつつ楽しみを見出す記録。

自分に立ち返る写真集まとめ

いつ頃からか、写真が好きになりました。といっても良いカメラを持っているとか撮影技術が優れているとかそういうわけではなく、純粋に見るのが好き。特に、人々の生き生きとした表情を切り取ったものを見るとこちらまで表情がふっと緩みます。今回は疲れた時に手に取る優しい優しい写真集と写真家さんをまとめました。

 

 

ロベール・ドアノー

ロベール・ドアノー (アイコン・シリーズ)

ロベール・ドアノー (アイコン・シリーズ)

 

 フランスの写真家。人を撮る人。この表現で私の知識がどの程度かよくわかりますね。ていうか今回の記事にあるのはどれも基本的に人を撮ったものです。でも風景や動物も普通に好きです。ロベール・ドアノーはこの写真集の表紙が多分一番有名で、パリ市庁舎前のキス、というタイトル。情熱的ですね~!ヒューヒュー!かといってこういう写真ばかりではなく、老若男女問わず市井の人々の何気ない瞬間を収めたものが中心です。モノクロ写真、好きだな~。情報が排除されてる感じがいい。惑わされやすい人間なので、カラフルなものも嫌いではないですがモノトーンは落ち着く。

 

『未来ちゃん』川島小鳥

未来ちゃん

未来ちゃん

 

これは一時話題になったような気がする。私は時流に乗り遅れるタチなのでブームが過ぎ去ってから気付きました。田舎で育つ未来ちゃんの成長を追いかけた写真集です。川島小鳥さんを一躍有名にした作品じゃないかな。未来ちゃんがね、いいんですよ。表紙でもすんげえ顔してケーキ食べてますが、昭和の子ども~!って感じで、青っ洟たらして泣いたりしてるの。最高。間違ってもアリス写真館でドレス着てはない。あれはあれでいいんですけどね。背景のレトロな街並みはどこなんだろう、調べたら出てくると思います。ああいうの好きな人は気に入ると思う。寺もよく出てくる。自然豊かな風景もとっても綺麗で、こんなところで育ったらそりゃ人間も豊かになるわな、という感じです。未来ちゃんという名前は本名ではないそうで、いろいろな物への思いを込めてつけた名前だとか。 未来ねー、次の世代へ残していけるものを考えねばならぬねー。

 

梅佳代さんのもの諸々

じいちゃんさま

じいちゃんさま

 

 梅佳代さんは沢山写真集を出していて、私はあらかた所持しているのですが一番最初に出会ったのがこの『じいちゃんさま』でした。というか、多分写真集というものを買ったのがこれが初めてだと思う。先日同僚も梅佳代が好きだとわかってぎゃーぎゃー言いながら良さを分かち合った。この作品は家族ですが、ほかの作品でもなんでここまで距離を詰めた写真が撮れるんだろう、と不思議になる。梅佳代さんの人間性なんだろうなー。どこかで一度ご本人にお目にかかりたいです。トークショーとかやってると思うんですが、情報をキャッチするのが遅くてですね…

 

『浅草善哉』古賀絵里子

浅草善哉

浅草善哉

 

 これはどこで見つけたんだろう。記憶にないですが、ぱらぱらとめくっているうちに引きずり込まれてしまって目が離せなくなったので一も二もなく買いました。浅草に暮らす高齢のご夫婦の日常を切り取った作品で、ほの暗さと共に確かな生活の息衝きが感じられます。セピアがかった記憶のような写真で、見終わると放心状態になる。どこか別の世界のようで、でもきっとすぐ隣にある。自分の中では、なんだか少し特別な位置にいる一冊です。

 

うーん、あらためて紹介文を書くとその写真集の魅力にまた触れられて良いですね。自分の拙い言葉でどこまでその魅力を伝えられているのかは甚だ疑問ですが…また素敵な写真集に巡り合いたいなー。