語るぬりかべ

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ぬりかべ体躯のアラサーが、美容と日々の暮らしに奮闘しつつ楽しみを見出す記録。

『五苓散』で低気圧との戦いに終わりが見えました

もう十数年も低気圧から来る頭痛やだるさに悩まされ続けていたのですが、お陰様で最近は随分と楽に過ごせるようになりました。今年の梅雨頃に、『五苓散(ゴレイサン)』という漢方に出会えたからです。

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というわけで、今回はこの五苓散について諸々まとめておきたいと思います。どなたかのお役に立てば幸いです。

 

 

五苓散とは

概要

 五苓散は漢方の一種で、沢瀉(タクシャ)、猪苓(チョレイ)、蒼朮(ソウジュツ)、茯苓(ブクリョウ)、桂皮(ケイヒ)という5種類の生薬が配合されたものです。桂皮は血行促進や鎮静効果が、残りの4つはいずれも水分代謝に効果があるとされています。

むくみをはじめ、頭痛、めまい、下痢などは、漢方では「気血水(きけつすい)」※の「水」が滞った「水滞」を原因とする症状と考えます。水分代謝がうまくいかずに、体のあちこちに偏在(へんざい)して異常が現れるのです。

「五苓散」は、「水滞」を改善する代表的な処方で、口の渇きや尿量の減少やめまいなどのある方のむくみ、頭痛、下痢などに使用されます。

「五苓散」の適応症は多く(中略)、さまざまな浮腫(むくみ)、急性胃腸炎、下痢、頭痛、暑気あたり、二日酔いなどの吐き気やむかつきにも用いられます。子どもの下痢、妊婦のむくみなどに使われることもあります。

五苓散(ゴレイサン): ツムラの漢方処方解説 | 漢方について | ツムラ

 

気圧だけでなく、胃腸炎や二日酔いにも効くというのは初めて知りました。この前急性胃腸炎で白目剥いてた時にも飲めば良かったのか……

 

 様々な商品名がある

 実は、商品名が異なるだけで配合されているのは五苓散、というものがいくつかありますのでご紹介します。と偉そうに言ってみましたがGoogle先生に尋ねたというだけの話です。

キアガード

低気圧対策の市販薬として一番有名なのはキアガードかな?気圧からガード、というのが名前の由来でしょうか。

ロート キアガード | ロート製薬: 商品情報サイト

テイラック

調べていたらテイラックというものもあるようです。製薬会社が気圧病を一種の戦機と見ているのを感じる。

テイラックとは|テイラック -低気圧や天気で、頭痛などの不調を感じる方に|小林製薬

低がラックになるわけですね、わかりました。いつも思いますが製薬会社のネーミングセンスって独特ですよね……以前三浦しをんのエッセイで『どんなやりとりで商品名が決定されるのか、一度会議を覗き見してみたい』という一文(うろ覚えですが)を読んで、激しく同意したのを思い出しました。

アルピタン

こちらはアルコール系の頭痛への効果を謳った物ですが、内容物は五苓散です。

 アル(コール由来の頭痛が)ピタン(と止まる)(もういいですね?)ふと思ったのですが、五苓散ってもしかして最初は二日酔い対策のお薬として市場に出たのでは……?因果関係がわかりやすい不調ですし。

 

感じた効果

さて、本題に入ります。予防線を張るようですが、あくまで私個人の体感でしかない&専門家では全くないので、ほんのご参考までに。ただ、同じく五苓散を服用している友人複数名と「五苓散、効くよね…」「うん、効くよね…」というやりとりを交わしていることはお伝えしておきます。

頭痛が起きづらい

天気予報や気圧アプリを見て怪しいな~と思ったら、前日の夜や当日の朝に飲んでおくと、頭痛の予防ができるように感じます。気圧系の頭痛って、ロキソニンとかの普通の痛み止めでは効かないじゃないですか。それもそのはずで、気圧が下がる→脳がむくむ→神経を圧迫して頭痛が起きるらしいんですよ。こわ!怖くないですか!?脳がむくむの!?これ以上バカになったらどうしてくれんのよ!と思うんですが、まごうことなき事実なんですよね。てか、そりゃ痛いですよ。だって脳がむくんでるんだもん。となると、やはりむくみ症状に対応した漢方、すなわち五苓散が効くのは納得できます。

話は戻りますが、さっきちらりと触れた気圧アプリは有名なこれ。自分の体調の良し悪しもあるので、完全に気圧=体調不良!というわけではないものの、目安として見ておくのは悪くないと思います。

zutool.jp

だるくなりにくい

台風の前後や梅雨の時期はだるくてだるくて眩暈に耳鳴り、布団から起き上がれません…ということがしばしばあったのですが、こちらを服用していると「はーい本日シャットダウンです!電源長押し強制終了!」の憂き目には遭っていません。ということにこの記事を書いていて思い当たり、今めっちゃ感動してます。頭痛と違ってこのあたりは内耳や自律神経の問題が大きいようで、以前から効くと言われていた酔い止めや吐き気止めで幾分軽くなっていました。が、個人的には五苓散の方が効くと感じるので、最近は五苓散にばかり頼っています。車酔いもするし、空中感覚全然ないし、内耳ってどうやったら鍛えられるんでしょうかねえ……毎日逆立ちすればいいのでしょうか。

かなり即効性がある

漢方って体質改善とか、長期服用で緩く効くイメージあるじゃないですか。でも、五苓散は効き目がかなり早く出る。どういう仕組みかはわかりませんが、葛根湯も即効性があることを考えると、漢方の中でも効き方が色々あるのだと思います。というわけで、五苓散と葛根湯は常にポーチに入れて持ち歩いています。ポーチは勿論ソニアジャーニー様で、つまり東欧デザインの中に中国四千年の歴史を潜ませています。

nekonekosanpo.hatenablog.com

あとこれは誰とも話したことが無いのですが、なんとなく喘息の症状もやわらぐ気がするんですよね……と思って調べたら、小児の気管支喘息と五苓散について論文がありました。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/kampomed1982/42/3/42_3_353/_pdf

この論文自体もう三十年ほど前の物ですし、だるさが軽減された結果そう感じているのかもしれませんが。

とまあ五苓散の良さそうなところばかり書き連ねましたが、症状の出方や背景は人によって異なるので、必ず効くとは口が裂けても言えません。とはいえ、個人的には完っ全にダウンして週末に寝込んだり、仕事のパフォーマンスが落ちて落ちて早退という二文字が頭をよぎる、という羽目に陥らないようになったのは事実です。

 

入手方法

入手経路は大きく分けて①ドラッグストア、②病院、の2つです。

ドラッグストア等で購入する

 キアガードなどの市販薬は、普通に薬局で売っています。めっちゃ手軽に買えます。先ほどから画像代わりに商品リンクを貼っていますが、楽天Amazonなどでも各製品の取り扱いがあります。お試しのハードルが低いのは圧倒的にこちらですね。ただ、漢方と言えどもお薬なので、飲み合わせや体質、個人に適した服用量の問題があります。そのあたりは十分注意する必要があると思います。

病院で処方してもらう

 私はかかりつけの病院で、「友人(またの名をTwitterと言う)から、五苓散が気圧の不調に効くって聞いたんですけど……」と相談し、ツムラのものを処方して頂きました。喘息の薬も同時に頂いたので正確なお会計はわからないのですが、1か月分(1日3回・各1包)で保険適用、大体1,500円くらいだったと記憶しています。当然漢方を扱っていない病院や医師の方もいらっしゃるのでどこででも処方してもらえるというわけではありませんが、総合診療を謳っているところは漢方や鍼などの東洋医学を積極的に取り入れているようです。もし初めての病院であれば、事前に問い合わせるのが良いかもしれません。

これは余談ですが、私は薬の重篤なアレルギーがあり、かかりつけの病院でいつも処方される安全だとわかっている薬以外は基本的に飲まないことにしているので(他院で処方された薬で凄まじい薬疹が出た)、そもそも市販薬を買って飲むという選択肢がありません。そんな経緯もあり、なんだかんだ言って信頼できるお医者さんに処方してもらうのが一番だなあと思っています。

 

 感想等

延々と言い訳をする

言うまでもないことですがスキンケアもサプリも勿論漢方も、人によって合う合わないがあるので、これがお薦め!試してみて!という勢いよりも「使ってみたらこんな感じだったよ(※私の場合)」という腰が引けた内容になりがちですし、これだけ予防線を張ってもなお一抹の不安のようなものは残っております。「あいつ効いたって言ってたけど全然駄目だったー!」となったらすごく申し訳無さを感じるので。怖いと言い換えても良いくらい。でも、心の中で天秤にかけた時に、低気圧にまつわる諸症状が楽になった、という私の中の喜びが勝ったんですよね。怖さよりも。本当に生活の質が向上した。なので、こんな記事を書かせて頂きました。見出し通り、最早感想ではなく言い訳になっていますが……

今後の方向性

ありがたくも即効性があると感じられること、また常時服用の必要性は感じていないことから、五苓散との付き合いは今後もスポット的な使用になると思います。が、末永く付き合っていきたい、安心できる存在なことは確かです。

しかし、五苓散にずっと頼っているわけにもいかないと感じるのもまた事実。五苓散の主な効能が水分調整であり、それが効いているということは、体内の水分調整がうまくいっていないわけですよね。喘息持ちで水を司る副腎が弱く、汗が多い(汗をキープしておけない)という体質的な特徴があることは抜きにしても、やはり体内の水分をある程度のバランスに保つ力を持つことは大事だと思うんです。

じゃあ、それはどうすればよいかというと、まずは姿勢を整え筋肉量を増やすことじゃないかなと。姿勢が悪いから滞りが生じるし、ポンプが弱いから不要な物を排出できない。この2点は気圧に限らず、ありとあらゆる健康に繋がる物だと実感しています。実感してるのになかなか実行できていないのが情けないのですが。「なんかすっきりしないな~気圧かな~」という時に筋トレをしたらスッキリ爽快!なんてことは本当によくあって、結局は筋肉を動かすことがあらゆる不調の解決への道筋なのでは?と思った次第です。もちろん五苓散には引き続きお世話になる予定ですが、自分自身を変えていく努力もせねばなりませんね。

 

毎度のことながら長くなりました。もし何か「これが良かった」というものがありましたら、コメントなり何なりで教えて頂けましたら幸いです。それでは。